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【わくわくキャリコン図鑑】第四回 大山さん

大山(おおやま)さん

キャリアコンサルタントにこだわらない自分らしい支援のあり方

第四回目のわくわくキャリコン図鑑は大山さんです。

普段は、福祉業界と学生を繋ぐお仕事をしている大山さん。そのほか、キャリアコンサルタント向けの勉強会運営や、大学で開講しているリカレント教育の授業サポート 、手漉き友禅紙(千代紙)を守る活動に参加しています。キャリア支援に限らず、幅広い活動を行う大山さんの原動力は「好奇心」と「新しい人との出会い」。「わぁ!面白そう!」と思う気持ちを大切に行動することで、キャリアコンサルタントという枠にとらわれない活動を行っています。ご自身が進んできた道の数々、その拓いた道の先に見えたキャリア支援のあり方についてお話を伺いました。

北海道の最東端で生まれ、札幌、東京と自分の意志でいろんな世界を広げていった10代

旅館を営んでいた実家で、一人っ子として生まれ、育ちました。幼いころから東京に行く機会が多かったこともあり、「大学は絶対東京に行くんだ!」という強い想いを持ちながらも、実家では厳しく育てられていたんです。私自身、特に大きく反抗をすることもなく過ごしていましたが、ふと高校進学のタイミングで、「地元の高校に進むのはイヤだなぁ…あの制服は着たくないな…」と思うようになりました。そのとき、中学校の掲示板には札幌に新設される高校の1期生募集のポスター。制服が可愛かったのもあり、「ここに行く!」直感的にそう思った私は、先生に推薦をもらい、札幌の高校へ進学しました。

自立なんて考えたこともなかったなかで15歳の私は実家を離れ、周りの方に助けてもらいながらも学生会館で一人暮らしをスタートさせます。進学先の高校は東京にある大学の付属高校だったため、勉強を頑張っていれば東京に行けると思い、勉学に励み、望み通り東京にある大学の芸術学部に進学することが出来ました。大学では合気道部に所属し、芸術大学に在籍しながらも体育会系という絶妙なバランスで大学生活を送ります。部活動での人間関係や、地方から上京してきた仲間との人間関係など、当時の私が知らなかった世界をたくさん体験しました。そこは高校生の自分が思い描いていた学生生活とはかけ離れた不思議な世界で、一つ一つが刺激的。この時、「未知のものを知ることはいいな」と感じました。

食に旅。興味の先にみつけた“人間関係を築くやりがい”

大学時代は料理教室に通い、「料理をもっと学びたい」という気持ちが高まるものの、ひとまず働いてみて考えようと思い、旅行会社に就職します。当時は「働く」というイメージを持てないなか、幼いころの環境のおかげで”旅”が私にとって身近にあり、”旅で人が笑顔になる”ってやっぱりいいなと思い、旅行業界を選びました。

仕事内容はカウンター業務のはずが、本社の中の仕事で、相手にするのは旅行をする人ではなく、宿の予約担当や旅行の企画担当の方々。幅広くいろんな方とお話しすることが多い仕事でした。当初想像していた仕事とは異なったものの、人間関係を築いていくことにやりがいを感じながら仕事をすることが出来ました。

一方で「料理を学びたい」という気持ちは消えることがありません。人間関係に恵まれた職場だったので、そのまま仕事を続けることも幸せだったと思います。でも、叶えたい夢のため、調理師学校の費用を貯めたのちに旅行会社を退職し、料理の道に進みます。「料理が出来なかった私が、これだけ楽しくなれるなんて、なんて素敵な仕事だろう!」そう感じた私は、学ぶから教えるという方向に切り替え、料理教室で勤務を始めます。待遇面や、家庭の事情から料理の道を離れたこともありましたが、教室の先生だけでなく、メニュー開発、加工調味料の研究職など、食に関わるいろんな仕事を経験しました。特に研究職は10年ほど勤めあげましたが、この時ある違和感を覚えます。それは、10年同じ人間関係の中にいて、自分の中で世界の広がりを感じられない。ということでした。

キャリアコンサルタント養成所にリカレント教育…知識のインプットと多様な人々との出会い。そして、“キャリアの仕事”との出会い。

大学時代や社会人人生の中でも、人と新しい人間関係を築いていくことが、私のモチベーションの一つでした。むしろ、人間関係が変わらないことが少し怖かったんです。その感覚を持ちながら、研究職として働いていた時に派遣法改正があり、私自身の働き方を考えるタイミングが目の前にやってきます。この時、「人と関わる仕事がしたい」とそう思った私は、研究職の 仕事を辞め、半年間キャリアコンサルタントの養成所に通い始めます。その際、関西にある大学のリカレント教育にも通うようになりました。

当時、キャリアコンサルタントを目指し養成所に通っていたにもかかわらず、正直どんな仕事かピンときていませんでした。そのなか、リカレント教育でキャリアコンサルタントの方と出会い、私自身が支援していただいたことで、その存在にさらに興味を持ちました。半年間、「働く」ということに関して色んな角度からインプットを重ね、企業の社内研修の仕事に携わるようになります。それぞれ明確なビジョンを持った素敵な仲間と新しい人間関係を築きながら仕事をするのは楽しく、やりがいを感じられました。

充実感を得ながら働くなか、コロナ禍によって世の中の情勢が変化し、勤務先を変えざるを得ない状況に陥ります。それが、現在の福祉業界と学生を繋ぐ仕事です。満足していた職場を離れる寂しさに加え、今まで全く携わったことのない、福祉業界の大学営業という仕事に不安を覚えながらも、ご縁を大切にしようという気持ちでスタートしました。初めから上手くいったわけではなかったのですが、やはりここでも解決の糸口は「人間関係」。お客様ともコミュニケーションをとりながら仕事を進めていくことが、続けるやりがいに繋がり、今は任せてもらえる仕事も増えています。
他にもご縁をいただき、キャリアコンサルタントとしての活動もスタートすることができました。

自分自身もご機嫌であるために。人生のピースの一つとしての“キャリアコンサルタント・キャリア支援”

現在、キャリアコンサルタントとして仕事をしているわけではないですが、メインの仕事でキャリアコンサルタントの知識が生かせることもあります。

よく、他のキャリアコンサルタントの方にお会いすると、キャリアコンサルタントとしての目標を明確にお持ちの方が多く、その度に「自分は?」と考えさせられていました。しかし目標の言語化はできなくとも、人と接すること・人の背中を押すこと、これらの想いは、キャリアコンサルタント養成所に通い始めたときから変わっていません。そして今、福祉の仕事・若者支援の他にも、元々好きだった食に関することや、伝統工芸の継承などにも携わっています。

キャリアコンサルタントとして○○がしたい。のではなく、自分がやりたいと思うことの中に、キャリアコンサルタントが存在するのだと感じています。自分の興味のある分野に身を置き、まずは自分自身がワクワクすること。その中で、悩んでいる方の背中を押したり 、可能性を一緒に探していくこと。キャリアコンサルタントとして、自分らしさを大切にして日々生活していきたいと考えています。

インタビューを通して

キャリアコンサルタントも人間。お医者さまでも病気になることがあるように、キャリアコンサルタントもキャリアに悩むこともある。大山さんの取材を通して1番の気づきは、自分らしく自由に生きる大切さでしたキャリアコンサルタントという資格に囚われることなく、自分の生き方の一部にキャリアの仕事があり、自分らしい生き方を実現するために興味を持ったことに真摯に向き合いながらパラレルな生き方を実現されています。朗らかな雰囲気を持つ大山さんのパーソナリティも相まって、キャリアコンサルタントとしての焦りや葛藤、そんな悩みから一歩踏み出すヒントをいただける、そんな時間でした。

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